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桜の樹勢回復方法

樹勢回復の対象木

 『くにたち桜守』では、まず樹勢回復を行うサクラを選択しました。人数も限られているので、樹勢が衰えて元気のない樹を優先的に回復することにしました。(財)日本花の会の方と一緒に大学通りを歩き、全てのサクラの樹勢を判断しました。衰弱が見られた29本の中で、まだ回復の見込みがあると判断された22本を樹勢回復対象木としました。残念ながら手の施しようがないと判定された7本は、倒木の危険があれば伐採し若いサクラに世代交代させることを考えて行きます。  

樹勢回復対象木の種類 ヤマザクラ系15本 ソメイヨシノ5本 オオシマザクラ2本


 大学通りはソメイヨシノがほとんどなのですが、樹勢回復の対象となった22本のサクラの中では、ヤマザクラが多くなっているのが特徴です。
 樹勢回復を行っているサクラを地図に示しました。

EMを使用した桜の樹勢回復方法

 元気のなくなったサクラの根元を掘ってみると、根がとても少ないことがわかりました。サクラの根は地下10cm~30cmくらいの浅い所にあるので、土が踏み固められてしまうと伸びなくなってしまいます。サクラを元気にさせるためには、まず土を軟らかく養分の豊富な状態にして、根を十分に発達させることが必要です。小学生からお年寄りまでの人達が長く続けていくためには、簡単で比較的労力も少ない方法で行う必要があります。『くにたち桜守』ではEMを使って、サクラの樹勢回復に取り組んで行くことにしました。
 EMとは有用微生物群という意味で、微生物の力を借りてサクラの元気を取り戻して行こうと考えています。EMをサクラの根元に撒くと、微生物が有機物を分解発酵させて良い堆肥を作ってくれます。有機物の分解を促進して栄養分として吸収しやすい土にします。更にこれらの養分で雑草やムラサキハナナを育てると土が軟らかくなり、ミミズの働きで栄養分の富んだより軟らかい土ができます。このように改良された土の中にサクラの根が活発に広がり、サクラが元気になることを期待しています。

ムラサキハナナの利用

 春になると樹勢回復をしているサクラの根元には紫色の花が咲きます。この花はムラサキハナナと言います。ムラサキハナナをサクラの根元に植えているのは、次の様な目的があるからです。

 1)地面がむき出しのままや雑草がはびこっているより、サクラの生育のためにも景観的にも優れている。
 2)芽や花を踏まないように注意するので、根元の土が踏み固められるのが防げる。
 3)サクラの開花時期には咲いているので、元気のないサクラの下での花見を遠慮してもらえる。
 4)花が終り種を採取した後、ムラサキハナナの茎と葉を砕いて、EMなどとサクラの根元に撒くことで肥料としてリサイクルできる。

樹勢回復対象木とムラサキハナナ

 

 
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